里帰り(広報9月号の町長コラム)

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ふるさとに帰省し、家族の近況を確かめ合い、お祭りや盆踊りを楽しむ「いつもの夏休み」は、コロナ禍で自粛ムードに包まれた。
ふるさとに帰れずに寂しい思いをした方も多かったのではないだろうか。一昨年、広報たかすで紹介した鷹栖村出身で姫路市在住の内山徳義さんもその一人であり、毎年役場に表敬訪問され、本年4月27日には満100歳の誕生日を迎えられた。毎月のお便りは欠かさず筆勢も力強く、年齢を全く感じさせない内山さんは、今年もお盆に帰り、再会を心から楽しみにしていたが、北海道同様に兵庫県もコロナ感染者が急増し、お盆の人込みを避けることが賢明と判断され、直前に帰省を断念された。
テレビや新聞でも帰省できない学生や子孫の記事を拝見することが多々あり、同世代の方と懇談していると「子どもたちが就職して家から離れ、今は夫婦二人暮らし。上の子が心配して『便利な所に引っ越したら』って言ったのですが、下の子が『私のふるさと無くなっちゃうの。寂しい』って。何気ない会話でしたが『ふるさと』の言葉にドキッとしました。二人が元気なうちは、鷹栖に住んでいたいと改めて考えました」と感慨深く話された。
今は帰省の願いが叶わずとも、一人ひとりの思い出がある「こころのふるさと鷹栖」のあったかすな空気は変わることなく、家族や友人が、心癒される懐かしい風景があなたをいつも優しく見守り、いつもあなたを待っている。

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